CBDの過剰摂取と副作用

CBD

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はじめに

近年、麻抽出成分「CBD」への注目は高まっており、googleトレンドの動向を確認すると、麻抽出成分「CBD」の注目度は堅調に見えます。その流れに伴いCBD製品は多く出回り、麻抽出成分「CBD」がもたらす効果・効能については、様々な日本語サイトから情報収集することができるようになったように感じます。

また効果・効能には副作用がつきものであり、麻抽出成分「CBD」の副作用についても情報収集が可能ではありますが、情報発信者の多くがCBD事業者であるため「ポジショントークなのではないか?」と感じてしまう方がいることも理解できます。

かくいう私もCBD事業に携わっているため、この記事を読んでくださっている方々には「ポジショントークではないか?」と感じる方がいると思います。しかし本記事においては、様々な情報源から事実だと信用できる内容を記述し、ポジショントークにならないよう努力して参ります。
(麻抽出成分「CBD」に対する強い思いから、「CBD」を擁護するような発言が散見されるかもしれませんが、ご了承ください。)

※是非引用論文や引用サイトについても確認頂き、ご自身でその信ぴょう性を確認頂きたいです。お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。

主な副作用と適量

麻抽出成分「CBD」は、発作、呼吸抑制、心血管系の合併症を引き起こすとされるテトラヒドロカンナビノール(THC)とは異なり、世間一般的に安全であると考えられていますが、副作用も存在します。

そのCBDの主な副作用は以下が考えられます。

・下痢
・嘔吐
・眠気

上記副作用の紹介のみでは「麻抽出成分「CBD」を摂取することは、マイナスの側面のみであり、プラスの側面はないのか」と考えてしまいますが、そうではありません。適切な量を適切なタイミングで利用すれば、非常に有用な成分だと筆者は感じております。

それでは麻抽出成分「CBD」の適量とは、どの程度でしょうか?
個人の麻抽出成分「CBD」の適量は本記事では提案が難しく、個人の使用を通じて見つけていただくのが最適だと筆者は考えています。しかしAn Update on Safety and Side Effects of Cannabidiol: A Review of Clinical Data and Relevant Animal Studiesによると、1日あたり最大1,500mgまでは安全性をもって摂取できる量だと示されています。ちなみにこの1,500mgですが、一般的なCBDオイル一瓶分に含まれるCBD含有量程度かと思われます。つまり、1日にCBDオイル一瓶摂取するという過激な方以外は、特に問題がない量です。

1,500mg/日未満なら絶対大丈夫か?

答えはNoです。

薬物乱用の既往はなく,既往症もない56歳の男性が、合計370mg分の麻抽出成分「CBD」を含んだCBDグミを摂取し、嘔吐やろれつが上手く回らないといった症状が出て、救急車で搬送された案件があります。(A Case of Toxicity from Cannabidiol Gummy Ingestion

上記の例は、あくまで一例であり、全ての人に当てはまるわけではありません。

ちなみに現在行われている研究の多くは、単離された麻抽出成分「CBD」やその合成物を対象としていないようなので、市場で出回っている単離された麻抽出成分「CBD」やその合成物を含む商品が、現在行われている研究では見つけられなかったような副作用に繋がる可能性があるのではないかとも言われています。(こちらについては科学的な根拠は見つかりませんでした。)
※ちなみにこの男性は翌日には体調がもとに戻ったようです。良かったですね。

他にも麻抽出成分「CBD」の注意する側面として、麻抽出成分「CBD」はグレープフルーツに近しい効果があると言われています。

グレープフルーツの効果

まずはグレープフルーツの効果を確認してみましょう。

くすりによっては、最初に腸管で吸収されるときにも、腸管に存在する薬物代謝酵素の働きで代謝されます。

さて、グレープフルーツジュースには、この腸管での代謝酵素の働きを抑える物質が含まれているため、腸管で代謝される割合が減り、その結果体内に吸収される量が通常より増えてしまいます。このため、効果が強く出たり、副作用が現れやすくなると考えられています。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機関「Q2 グレープフルーツジュースを避けるべきくすりがあるそうですが、どんなくすりですか。

ということです。

上記をまとめると

  1. グレープフルーツジュースには、この腸管での代謝酵素の働きを抑える物質が含まれている
  2. 体内に吸収される薬の量が通常より増える
  3. 効果が強く出たり、副作用が現れやすくなる

といったことが言えると思います。それでは全ての薬に対して、グレープフルーツが影響を与えるのかと言われると、その限りではないようです。

以下では「グレープフルーツジュースと飲み合わせが悪い薬一覧。」という記事の一部を抜粋し記述します。

カルシウム拮抗薬(高血圧や狭心症等)
カルブロック(アゼルニジピン)
アテレック(シルニジピン)
コニール(ベニジピン塩酸塩)
アダラート(ニフェジピン)
ワソラン(ベラパミン塩酸塩)  等

不眠症治療薬(寝つきを良くする)
ハルシオン(トリアゾラム)  等

免疫抑制剤(免疫反応を抑える)
ネオーラル(シクロスポリン)
サンディミュン(シクロスポリン)
プログラフ(タクロリムス水和物)  等

高脂血症治療薬(コレステロール値を下げる)
リピトール(アトルバスタチンカルシウム水和物)
リポバス(シンバスタチン)  等

このように一部薬を常用している方については、麻抽出成分「CBD」の利用にあたり主治医の方と相談の上利用することを筆者は強くオススメします。

最後に

麻抽出成分「CBD」は、巷で無害のように語られることがありますが、良い側面があれば、悪い側面も必ずあります。これは麻抽出成分「CBD」に限ったことではなく、例えば私が特定期間に毎日薬を摂取する花粉症の薬においては、

・メディエーター遊離抑制薬 … 嘔気、腹痛など
・抗ヒスタミン薬 … 眠気、倦怠感、口の渇きなど
・抗ロイコトリエン薬 … 下痢、腹痛、胃部不快感など
・ステロイド薬(経口薬)… 感染症の誘発・憎悪、糖尿病、消化管潰瘍など
・ステロイド薬(点鼻薬)… 発疹、鼻出欠など
・ステロイド薬(点眼薬)… 眼圧上昇、感染症の誘発など
・血管収縮薬(点鼻薬)… 鼻炎、眠気など

といった副作用があります。

また普段意識せずとも摂取している「塩分」も、適量であれば身体機能を維持する上で非常に重要ですが、過剰に摂取すると死に至ります。(An autopsy case of salt poisoning from drinking a large quantity of shoyu (Japanese soy sauce

麻抽出成分「CBD」だけではなく、あらゆる物質にはプラスの側面、マイナスの側面があるので、それらを理解した上で、適切な利用を心がけていきましょう!

参考記事:Yes, You Can Take Too Much CBD — Here’s What Happens

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